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鍬は、農作業で土を耕すために使われる道具です。鍬は種類によってさまざまな形やサイズがあり、その使い方も、土を切ったり、掘ったり、ひっくり返すなど、用途によって使い分けられます。
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トウクワ

唐鍬

用途 土を起こす、土を砕く
唐鍬の特徴 開墾や土を起こすときに使うため、刃は小さくて厚みがあるのが特徴です。
かたく締まった土に刃が刺さりやすく、はびこった太めの草木の根も断ち切ります。
初めて畑にする土地や、積雪地などの毎年土起こしが必要な場所では必須の鍬です。
選ぶポイント 刃幅12㎝、刃長24㎝程度のものが使いやすいです。
耕作放棄地で使う際は刃幅7㎝程度の細いものが向いています。
唐鍬の一種「トンビ鍬」は刃がより土に刺さりやすく、初心者におすすめです。
持ち方 利き手は柄の支点に近い中央部分を持ち、反対の手は柄の先端を持ちます。
柄を指で支えたときに、鍬のバランスが取れる位置が支点になります。
利き手はブレないようにしっかり握ってください。
NG例、両手とも鍬先に近い部分を持ってしまうと、前傾姿勢になって腰などに負担がかかるさらに柄が腕にあたって、使いづらくなります。
使い方 肩幅ぐらいに足を開き、腰を少し落としたら、肩ぐらいの高さまで刃部を振り上げます。
肩より高く振り上げると、刃部の狙いが定まりにくく、土に刃がしっかり刺さりません。
作業効率が悪くなり、ケガにもつながって危険です。
刃が欠ける原因になるので、耕起中に出てきた石はしっかり取りのぞいてください。
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ビッチュウクワ

備中鍬

用途 土を起こす、土を砕く、土を耕す、掘り採る
備中鍬の特徴 備中鍬は刃部が爪の形をしていて、土の塊を砕き、細かく耕して土中に空気を含ませることができます。
堆肥や肥料を土に混ぜるときも効率よく混ざり、平鍬で行うよりも労力がかからず重宝します。
野菜を作り続けている、ある程度耕された畑なら、唐鍬の代わりに備中鍬で土起こしが可能です。
ジャガイモなどの根菜類の収穫にも役立ちます。
選ぶポイント 家庭菜園なら土がやわらかいので、刃幅17㎝、刃長20㎝程度の4本爪タイプがおすすめです。
粘土質の重たい土の畑には3本爪タイプが向いています。
かたい土には刃が重く尖ったものを使うとよいです。
使い方 足は肩幅に開き、腰はやや落とした姿勢にしてください。
唐鍬よりも小さい振り幅で、リズミカルに耕していくのがコツです。
土の塊を細かく砕いてほぐし、根の張りやすい土にします。
使い慣れてない人は前進しながら耕していくとよいです。
堆肥や肥料をすき込むときも同様に行います。
注意、草の生えたところで備中鍬を使うと、爪に草の根が引っかかってしまいます。
刃部を抜くときは、焦らずに挿した方向に戻してください。
上に持ち上げようとし鍬がテコ状の動きをすると、刃先が曲がる原因になります。
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ヒラクワ

平鍬

用途 土を耕す、土をならす、土を寄せる、畝を立てる、掘り採る
平鍬の特徴 刃は長めの長方形で、土をすくったり、寄せたり、ならす作業に適しています。
唐鍬や備中鍬に比べて刃の厚さが薄く、土起こしには不向きです。
かたく締まった土で使うと、刃先が破損しやすくなります。
各地で形状が多種多様に現れるのが特徴です。
選ぶポイント 「大正鍬」などの柄が長く、刃長が40㎝以上もあるタイプは使い方にコツが必要です。
家庭菜園なら、「家庭鍬」をはじめとした刃長30㎝ほどの短いタイプが扱いやすいのでおすすめです。
土を寄せたり、すくったりするので、重量は軽い方が使いやすいです。
持ち方 唐鍬と同様、利き手は柄の中心部付近を持ち、反対の手は柄の先端を持ちます。
ただし、利き手は軽く握り、反対の手でしっかり握ってください。
使い方 刃の全面を使って土をすくい、刃を横に寝かして側面で土を寄せたり、ならしたりします。
刃の裏側の平らな面を使えば畝を整えることができ、きれいな畝が立てられます。
家庭菜園向き、家庭鍬などで畝立てをするときは、畝筋に対して平行に進みながら、畝の周囲の土をすくい、畝の中央に土を積み上げてください。
畝筋に対して垂直に立ち、向こうサイドの土を寄せて畝をつくるやり方でもよいです。
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クサケズリ

草削り

用途 草を削る、土を寄せる、畝をつくる
草削りの特徴 刃が薄く軽量長柄の鍬 通称「立鎌(タチカマ)」や「三角鎌」などと呼ばれます。
薄く鋭い刃で草削りや中耕を行う 土寄せや畝立て、溝掘りにも使えて便利です。
刃部が小ぶりなものは隙間に入りやすく、株間や条間での作業にも最適です。
選ぶポイント 草削りに使うので、切れ味がよく、長切れする鋼付きの刃を選ぶとよい刃幅12㎝程度の小ぶりサイズなら、株間などの隙間の草削りがしやすいです。軽い方が疲れにくいです。
持ち方 草削りは両手とも柄の手元近くを持ちます。
持ち手の位置はどちらでも構いませんが、初心者は利き手で先端を持つと刃部のコントロールがしやすくなります。
使い方 鍬を持ったら腰はあまり曲げず、立ち姿勢で使います。
除草のときは、刃を地面に軽く叩くような感じで草を削っていきます。
はびこる根は刃の角を利用すると削りやすい平鍬の代わりに土寄せもできます。
三角鎌は刃の尖端を使えば、畝にまき溝がつけられます。
種イモの溝堀にも役立ちます。
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ジョレン

用途 土をならす、土を寄せる、畝をつくる、草を削る
ジョレンの特徴 平鍬と草削りのよさを兼ね備えたもので、土寄せや土ならし、草削りもできる多機能鍬です。
平鍬よりも柄が長く、刃幅が広いので、広範囲から多くの土を集められます。
刃部に水抜き穴の空いているタイプは、水路や側溝の泥上げ作業にも使えます。
土を起こす作業には不向きです。
選ぶポイント 畑で使う場合は、刃に穴のないジョレンを選びます。
穴つきは側溝などの泥上げ作業や水田で使います。
刃幅25㎝、刃長16㎝程度のサイズで、刃に耳折り加工があると大きく土を動かしやすいです。
持ち方 持ち方は草削りと同じく柄の手元付近を持ちます。
初心者は利き手で先端を持つと、コントロールしやすいです。
使い方 柄の長さを生かして、遠くから土をたぐり寄せ、土をならしたり、土を集めたりできます。
除草のときは、刃先を少し土をたたくように動かし削っていきます。
使うときは腰を大きく曲げないようにしてください。
立ち姿勢に近い体勢で使うと疲れにくいです。

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